新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」


73号表紙


B5版 100ページ

カラー2ページ、図版多数

年2回 4月、11月発行

購読料 2,000円(年2冊)

郵送料 480円(2冊)

絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。




美術の教室73 2002年11月新しい絵の会編集

目次

とびらのことば



美術の教室73
目次

        

73号の特集
◎「それでも豊かに、美しく一学校5日制と美術教育-
とぴらのことば ………………………………………………編集委員会 ……5
■特集企画…それでも豊かに、美しく
作品で語る(43回全国大会から)
*認められる喜ぴ認めあう喜ぴ ……………………………官林佳子(さくらぎ保育園) ……6
*子どもの表現がどんなことを語りかけているか ………………………服部宏(入尾市立曙川東小学校) ……13
*千曲川といっぱい関わって楽しみながら …………………………………矢島慎吾(佐久絵の会) ……19
*思いをトリミングして ……………………多胡喜伸(滋賀県立栗東高等学校) ……25
*子どもの数だけ表したいことがある ………………大重裕紀子(加古川市立尾上小学校) ……32
*聴覚障害生徒にみることの喜ぴを!表現することの喜びを!
伝えあうことの喜ぴを!
……………………………荻野剛(滋賀県立聾話学校) ……37
■座談会 学校5日制」の中での美術教育
山室光生(国立付属小学)、渡邊智恵子(千葉公立小学)、高橋喜美子(東京公立小学)、
藤岡茂樹(滋賀公立中学)、多胡喜伸(滋賀公立高校)、
………………………………司会三嶋真人(編集委員) ……43
■実技入門
*ちょこっと紙工作 ……………………照田律子(金沢市立木曳野小学校) ……54
*小学校高学年での絵の具の使い方 ……………………高木堆芳(元杉並区立方南小学校) ……57
■ポラン農業小学校のこと
………………………………… 谷内博司(岩手絵の会) ……61
■北欧スタディーツアー
…………………………横山裕(新宿区立愛日小学校) ……69
■シンポジウム 21世紀の芙術教育を語る
*提案者・多田千尋(芸術教育研究所)・西嶋弘子(金沢大学)
・神吉脩(兵庫山手小学校)司会・小菅盛平(編集委員)
…………………………………………………………… ……73
■「伊東のぶはる・その仕事展」に行く ……………………………今関悠平(和光大学・学生) ……88
■サークル紹介「創立40周年を迎え、今なお元気!」 ………………………………………………(福島絵の会) ……91
■絵の会通信
*ぴわこ大会が成功したと皆が感じられたわけ ………………………………山室光生(現地事務局長) ……95
*読者のまど …………………………………………………………… ……97
事務局通信、あとがき

表紙の絵   ○夏の合盾・聾話学校高校2年(油彩30F)
裏表紙の絵  ○感情迷路・尾上小学校6年
         ○いいことしたら・曙川束小学校4年
         ○カット三嶋真人



とびらのことば

学校5日制で何が変わったか  編集委員会

 今年度から公立の学佼が完全5日制になり、新教育課程も完全実施されました。授業内容や時問数など、今までにない大きな変更で、現場でも戸惑いは隠せないようです。
授業内容が削減されたとは言え、授業で教えなくてはならない事項や繰り返しが必要なものなどは、なかなか減らすわけにはいきません。「効率的に、分かりやすく」
ますます授業研究が必要になってきているのに、総合的学習や選択教科の拡大などで教師一人の教える分野は増えるばかりです。
慌ただしく過ぎる毎日の中て、授業の準備や工矢などに費やしていた時間がどうしても削られていくのです。
授薬時間数が滅るというのは、教える生徒の数が反対に多くなるわけです。小学佼の専科、中学校などでは1週間に500人を越える生徒を一人の教師が教えてることになっています。
その一人一人にゆきとどいた授薬や評価をどのように保障していくのか、知恵を出し合わなくてはなりません。
子どもと関わる時間がとても少なくなったように感じます。触れ合うことで分かりあえる、理解しあえるという感覚的な導入部分が削られていくようです。テレピやパソコンなどバーチャルな中だけの世界では分かりあえないものが明らかになりつつあるだけになんとも不安な感じがします。
今回の特集は、そのような困難な中でも「ものをつくりだす仕事」や「色と形で表現していく喜び」を教室の中で展開している実践や1学期の様子を各教育現場から報告していただきました。
また、時問数の問題だけではなく救科として、美術教育そのものの持っている目的内容を明らかにしていくことも重要な視点です。
義務教育の中での美術救育の役割や生涯教育の中での位置づけなど、21世紀を展望して、その力向をさぐった昨年の「新しい絵の会」冬期研究会のシンポジュウムを再現しました。より広い視野からの豊かな報告を、ぜひ読んでいただきたいと思います。
福島絵の会は今年40周年を迎えました。
新しい絵の会とほぼ同時にスタートし、福島全体の教育運動にも積極的に関わりながら「生活画」運動の中核として活動してきました。教育現場からの研究だけではなく、世代を越えての運動が求められている現在、これからの活動が注目されます。また岩手絵の会からは現職を離れた先生たちがポラン農業学佼という自前の学校を作って、農業体験から創作活動まで子どもとともに活動しているレポートがありました。
民問教育運動・サークル活動の世代交代の困難さや運動のマンネリ化が指摘される中、とても勇気づけられました。

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