新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」 |
B5版 100ページ
カラー2ページ、図版多数
年2回 5月、11月発行
購読料 2,000円(年2冊)
郵送料 480円(2冊)
絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。
美術の教室77 2004年11月新しい絵の会編集
77号の特集 |
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◎特集「未来をひらく力、想像力を育てよう」 |
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とぴらのことば | ……………………………小菅盛平(編集委員) | ……5 |
■特集 |
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*想像カ、未来を切り開く力 | ……………………………中谷隆夫(編集委員) | ……6 |
*ことばからの創造 | ||
*ゆかいな表現 | ……………藤原初代(八王子市立松枝小学校) | ……13 |
*子どもの想像カを育てる | ………………梅原信子(稲城市立長峰小学校) | ……19 |
*未来へ向かって | …………………………落合利行(和光小学校) | ……27 |
*絵本作りの楽しさ、面白さ | …………奥田さが子(八王子養護学校・高等部) | ……32 |
■とっておき、私の教材・教具、教えます。 | ||
*木版を楽しもう | ……………………………深谷滉(福島絵の会) | ……46 |
*クレヨン・パス(はじめのはじめ) | ………………… 小島八重子(神奈川絵の会) | ……52 |
■カット入門 | ……………………………古澤望(長水絵の会) | ……56 |
■実践報告 | ||
*自閉症クラスの美術実践の試み | …………………坂井完(京都・桃山養護学校) | ……58 |
■障害児の美術教育(座談会)
(大多あき子、奥田さが子、矢島慎吾、矢島弘子<記録>三嶋眞人<司会>) |
…………………………………………………… | ……64 |
■新美術館訪間 | ……64 | |
*ちひろ美術館・東京 | …………………………江渡英之(和光中学校) | ……73 |
*空を飛ぶムササビ | …………………向井進(新座市立第五中学校) | ……77 |
■「子どもとおもちゃ文化」(2) | …………………多田千尋(おもちゃ美術館館長) | ……79 |
■ビエンホア市・養護学校の子ども達と | ……………………牧野智恵子(青年海外協力隊) | ……83 |
■ルーマニアと束欧諾国の子どもの絵展 | ………………落合早苗(町田市立成瀬台小学校) | ……87 |
■記念講演を開いて | …………………………大島早苗(絵の会事務局) | ……91 |
■私の研修日記 | …………………薮内好(船橋市立芝山中学校) | ……97 |
■書評「森・川・海と人をつなぐ環境教育」徳水博志著 | ……………………………………………………… | …102 |
■全国大会報告「子どもの生き方にふれる美術教育」のその後 | …………………………………………横山裕 | …104 |
事務局通信、あとがき |
表紙の絵○「自然と遊び」ルーマニア13才
裏表紙の絵○絵本篠ノ井高校
カット ○三嶋真人
想像力について 小菅盛平(編集委員)
「九条の会」を井上ひさし氏、小田実氏、鶴見俊輔氏、奥平康弘氏、三木睦子氏、澤地久枝氏、加藤周一氏、梅原猛氏等9人で立ち上げて、平和と安心の社会のために日本国憲法九条を守るために、今精カ的に活躍されている大江健三郎氏。その大江氏が想像力について発言している。次のような主旨のことだった。
想像カには3つの内容がある。 1、過去、昔の事実や記録、言い伝えから、その時代の様子や人々の生きる姿をいきいきと思い浮かべるカ 2、現在・自分のいない所で起さていることを、自分の目の前で繰リ広げられているかのように描くカ 3、未来、これからの自分の姿や自分たち、日本、地球のかたち等を予測し理想的姿をイメージして、それに向かって作りかえていこうするカ |
まことに同感である。1,2については私たちも意識し、大切に位置付けて取り組んできた。地域の歴史や過去から学ぶ時に欠かせなかった想像カ。今のイラクやアフガニスタンで起さていることをとらえるには冷静な想像カが必要だ。いくら強調しても足りないくらい大事なことだ。3は大変弱かった観点ではないだろうか。どのようなテーマで「これからに」向かい、どんな手法で教材化していったら良いのか。今までの蓄積を整理して、みんなの知恵を集めて新たな実践に望みたいものである。その実践化にあたっては次のことを念頭に置さたい。
想像カには、「すごい!」「すばらしい!」…「驚さ」が伴う。 想像カには、共感と愛が伴う。 想像カには、信頼と意志が伴う。 想像カには、手段(表現の手だて)が伴う。 平和と安心の社会を担う主人公を育てる教育にとって「想像力」は中核を占めると思う。 |