新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」


78号表紙


B5版 100ページ

カラー2ページ、図版多数

年2回 5月、11月発行

購読料 2,000円(年2冊)

郵送料 480円(2冊)

絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。





美術の教室78 2005年5月 新しい絵の会編集

目次

とびらのことば




美術の教室78
目次

        

78号の特集

◎特集「表現が育むコミュニケーション」

とぴらのことば …………………………… 鈴木 秀尚(全国委員) ……5
■特集
*巻頭論文「表現が育むコミュニケーション」 ………………………横山 裕(絵の会事務局) ……6
*生きる力を育てる …………………… 宮林佳子(さくらぎ保育園) ・・・・・12
*いっぱいあそんだよ …若井富士子(江戸川区立第五葛飾西小学校) ……19
*楽しかったサツマイモ掘り …………・・・ 吉瀬ちまき(秩父第一小学校)) ……25
*コミュニケーションを育む表現活動 …………服部 宏(八尾市立曙川東小学校) ……32
*いろんな子どもがいる・いろんな表現がある ……………関 令子(仙台市立黒松小学校)) ……39
■冬期研 寺内定夫講演「命と深く関わる感性の育ち」を聞いて ……………………… 伊藤正雄(東京絵の会) ……46
■カット入門 イラストを楽しむ ……………… 古澤 望(長野県・長水絵の会) ……50
■私の絵の具指導  …… 渡邊智恵子(船橋美術サークルでくの会) ……52
■実践報告   
*「楽しく表現しよう」共感する保育の中で ……………大多和寿美(川崎市立平保育園) ……55
*見えてきた今後の課題と子どもの成長 ……………………… 相原紫乃(横浜絵の会) ……61
*好きなことを通して学ぶ  …………… 深美弥生(石川・向粟崎小学校) ……68
■「子どもとおもちゃ文化」(3) ………………多田千尋(おもちゃ美術館館長) ……72
■イタリア教育事情 ………………三浦浩喜(福島大学教育学部) ……77
■新美術館訪間
中村正義の美術館・山田土筆細山美術館
………………………江渡英之(和光中学校) ……84
■サークル訪問 サークルは楽しくなくっちゃ! ……………………… 大島早苗(横浜絵の会) ……88
■追悼文 「飯島和子さんを送る」 …………… 向井 進(新座市立第五中学校) ……92
■読者のページ ………………………………………… 編集部 ……94
■バックナンバ−紹介 …………………………………………編集部 ……96
■第46回全国研究集会千葉大会案内 ……………………………………… ………… ……98
事務局通信、あとがき

表紙の絵○「サツマイモ掘り」   秩父第一小学校2年

裏表紙の絵○おもちゃカボチャ   八尾曙川東小学校3年
       ○落ち葉・さくらの葉 八尾曙川東小学校3年



とびらのことば

子どもに還る 鈴木 秀尚(全国委員)

日々の営みの中で、新鮮さが失われ、マンネリ化し 、惰性で働いていることはないだろうか。あるいは、忙しさに追われて疲れてしまい、大切なことを見失っていることはないだろうか。
そんな時、改めて子どもの作品を見てみると─────
・その子のこだわりが見えてくる。
・こちらの予想と違ったその子の工夫が見えてくる。
・その作品、そして、その子がいとおしくなってくる。
例えば、2年生で、色違い造形紙や折り紙で「すてきなファッション」をつくったところ、手の型をとって手袋を作り始めた。手の型そのままでは、手が入らないことに気づき、ひとまわり大きくして、ちゃんと手にはまるようにした。
また、輪ゴムを入れて伸び縮みするベルトの作り方を紹介したところ、そのベルトに大きな紙を付け、スカートにして楽しそうにはいていた。
時間が足りず、休み時間や放課後に図工室にやってきて、せっせと腕時計をつくり続けた子もいた。時計のバンドには、カラー波ダンボールを使って、腕にきちんと巻きつくようにした。
時計そのものは、針を書いた厚紙の上に透明プラスチックシートを開閉できるように取り付けて、満足そうにしていた。
以上は一例だが、子どもの持つ力はすばらしい!その力に励まされ、こちらも元気になる。そして、授業の組立を考え、より豊富な素材や例示を用意する。また、一人一人を思い浮かべ、その子にあった支援を準備する
───── この当たり前のことを大切にしていきたい。(それが、
他の雑務に追われて、後回しになってしまうのが現状ではないだろうか)
だからこそ、「子どもに還ろう」と思う。
子どもの思いや活動に目を向け、そこに合わせてレベルアップをは図りたいものである。
たとえ、教育基本法や憲法が変わったとしても、子どもに還ることは、我々教師特有の営みであり、教育委員会や為政者にはできまい。
       

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