新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」 |
B5版 100ページ
カラー2ページ、図版多数
年2回 4月、11月発行
購読料 2,000円(年2冊)
郵送料 480円(2冊)
絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。
美術の教室69 2000年11月新しい絵の会編集
●69号の特集 |
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「造形あそび」と美術教育 | ||
思春期からのSOS |
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とぴらのことば | ……………………………………編集委員会 | ……5 |
■「造形あそび」と美術教育 | ||
*今年の基調提案から受けとめたもの | ………………高橋雄幸(東京・和光小学校) | ……6 |
*巨視的に見た「造形遊び」について | ……………櫻井秀和(町田市立山崎小学校) | ……14 |
・描きたい意欲を育てるために | ………………内藤則子(医大 すぎのこ園) | ……19 |
・高等部の3年間を見通して | ………新屋敷和子(埼玉県立三郷養護学校) | ……24 |
・ナイフにとりくむ | …………諸喜田 忍(東京・和光鶴川小学校) | ……28 |
■思春期からのSOS | ||
*座談会 司会・三嶋眞人、記録・大島早苗 | …山崎 晃、松村理恵、向井 進、杉本雅士、北山 誠 | ……36 |
■実践報告(大会から) | ||
・子どもと共に喜び合える描画活動 | ……………松浦龍子(座間・やなせ幼稚園) | ……47 |
・「ワクワクからヤッターヘ…。」 | …………田嶋志乃(東京・さくらぎ保育園) | ……54 |
・人・もの・自然・くらしを見つめて | …………関 令子(仙台市立片平丁小学校) | ……58 |
・表現を通して、人間的成長を共に喜び合って | ……………服部 宏(八尾市曙川東小学校) | ……64 |
・こねる・ひねる・彫る・焼く・型取る | ………若枝儀子(福島・彫塑アトリエNOKO) | ……73 |
■第41回全国研究集会・記念講演より | ||
・表現・生きること | …………………田島征三(画家・絵本作家) | ……78 |
・全国作品交流展から 子どもは、もう平気でヒョイヒョイヒョイとやっちゃうんですよね | ……………………………田島征三/君島圭一 | ……90 |
■実技入門講座 | ||
・田島一彦の鑑賞教育を聞いて | ………………………渡部保子(福島絵の会) | ……95 |
*絵の会通信 | ||
・事務局/編集後記 | …………………………………………………… | …100 |
○表紙の絵 さくらぎ保育園 5才
今世紀最後の全国研究集会で語られたこと(編集委員会)
この夏は異常な暑さが続さ、いろいろな研究集会への参加も大変でした。話題の中心は何と言っても17歳の犯罪だったようです。子ども達をめぐる表現の問題がクローズアップされた夏でもありました。
新しい絵の会は美術という表現を通して子ども達の成長を考える研究団体です。美術で直接、何が変わると言う事ではないにしろ、子どもの心情や胸の内を形や色に託して、語り合える可能性はとても大きいと思います。その豊かな貴重な時間が思春期真ん中の中学校では削減されつつあります。今回の特集の一つは『思春期SOS』として、現場の先生に集まって話し合ってもらいました。子どもが見えないと言われて久しいのですが、現場での懸命な様子が良く語られていたように思います。 |
また、小学校の現場を中心にいわゆる『造形遊び』の問題も論議になりました。教科書の中身が大さく変わり、新指導要領の先どりを懸念する声も聞かれました。今年の基調提案を補強する形で研究部からの見解を載せました。
子どもたちの作品から見えてくるものを大切に福島大会での実践を取り上げてみました。大会での絵本作家田島征三氏の講演は、まさに自然の中で成長していった作家の姿が語られていて、今の子どもたちに欲しいものが一杯つまったお話でした。田島氏には作品展も見ていただき今の子どもたちの姿を、今日的な視点で語っていただきました。 |