新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」


70号表紙


B5版 100ページ

カラー2ページ、図版多数

年2回 4月、11月発行

購読料 2,000円(年2冊)

郵送料 480円(2冊)

絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。




美術の教室70 2001年5月新しい絵の会編集

目次

とびらのことば




美術の教室70目次

           

●70号の特集
もっと楽しい美術教育
思春期からのSOSU
とぴらのことば ………………………………………編集委員会 ……5
■もっと楽しい美術教育
*友達と一緒に作り上げる楽しさ …………岸田幸美(東京・清瀬ひかり幼稚園) ……6
*これなら売れるかも? ………………大多アキ子(都立矢口養護学校) ……12
*いくつになっても絵は描ける ………………………唐木信允(神奈川・画家) ……18
*頌春展のこと …………………………飯島靖治(東京・画家) ……22
*私の絵の中の石地蔵たち …………………………君島主一(福島・画家) ……24
■思春期からのSOSU
*座談会 三嶋眞人、記録・大島早苗
 櫻井秀和、向井進、杉本雅士 …………………………………………………… ……28
*今、保健室から見えてくるもの ………………………………永井真紀(神奈川) ……43
■シンポジュウム「造形遊び』と図工・美術教育
司会・高橋雄幸(和光小学校)
パネラー 横山裕(愛日小学校)、高木堆芳(南小学校)、西嶋弘子(金沢大) ……48
*雄幸氏を悼む ……………………………小島八重子(神奈川) ……64
■実践報告
*ニ人の障害児と共に …………………深美弥生(金沢・諸江小学校) ……65
*子どもと共に喜ぴ合える表現活動 ……………松浦龍子(神奈川・やなせ幼稚園) ……71
■入門講座
*塊がぐんぐん形を変えていく …………………………若杉儀子(会津彫塑会) ……77
■投稿
*「育ち」が見えない図工教科書 ……………………小島八重子(神奈川絵の会) ……83
*多世代社会で、アートは何ができるのか ………………多田千尋(おもちゃ美術館館長) ……91
*「新しい絵の会 有志展を終えて」 ……………………………中谷隆夫(常任委員) ……97
*絵の会通信
 「あしあと先生」 ……………………………………古澤望(長野) …101
・第42回新しい絵の会全国大会案内 …………………………………………………… …102
・事務局/編集後記 …………………………………………………… …104

○表紙の絵 都立矢口養護学校 高校2年



とびらのことば

この楽しさをすべての子どもたちに(編集委員会)

 新指導要領が来年度から実施されます。
 その改定では基礎的な学習の定着が心配される一方で表現に関わる教科、芸術救科の削減も深刻な問題となっています。
 人間の成長には物ごとを知ることと同様に感じることが大切です。感じる心は自然のままに任せたり、放りだしておいてわかったり、育ったりするものではありません。
 芸術は科学技術と違って直接環境を変える事はできませんが、環境に対する心を変えることはできるのです。なにが大切で、何が不必要なものなのか。あふれる物に囲まれ育つ子どもたちに、本当の喜びや悲しみ、怒りをわかってほしいのです。そのためにはどうしても感性を育てる美術教育が必要だと思うのです。
 この号の特集で幼児の絵画活動の様子、養護学校で学ぶ生徒の作品、公民館での大人の絵画教室などを載せました。どの実践も美術が持っている力を感じます。物を創造したり、表現する喜びは人が生きていくためにどうしても必要なことだと実感します。そして、それはとても楽しい、喜びにつながる行為なのだと思うのです。その楽しさが「造形あそぴ」で本当に得られるものなのか、シンポジュウムでとりあげました。このまとめは雄幸さんの遺稿となってしまいました。
 思春期の座談会は好評で、今回は生徒の作品を前に語ってもらいました。学校や授業に入れない生徒の作品は出来上がってきませんから見ることができません。でも、授業の中で作られてくる作品に今を生きる生徒たちの叫びを読み取ることができます。
 その叫びや表現全てに応えられることはできないでしょうが、彼等と寄り添うきっかけや共感への素地を作ることができるのではないでしようか。


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