新しい絵の会の機関誌
「美術の教室」


85号表紙


B5版 90ページ

カラー2ページ、図版多数、付録CD-ROMつき

年2回 5月、11月発行

購読料 2,000円(年2冊)

郵送料 160円(2冊)

絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。






美術の教室85  2008年11月 新しい絵の会編集

目次

とびらのことば




美術の教室85
目次

        

85号の特集

◎特集「豊かな学び」を求めて 京都大会報告

とぴらのことば …………………………杉本雅士(編集委員長) ……5
■作品で語る(基調提案から)
*認められ・認め合う喜び
   〜心豊かに生きる〜(幼児)
…………………宮林佳子(東京・さくら保育園) ……6
*表現することは生きること
 おじぞうさんに願いをたくし‥・そして自分の成長を絵本として表現(小学校)
…………内海公子(京都府八幡市南山小学校) ……14

*再び、’08基調提案・作品で語るを考える(中学校)
                    

………………薮内 好(新しい絵の会・研究部) ……18
*発達段階2歳半前後の生徒への美術実践の試み(障害児)
 〜できることを少しずつ「表現の可能性を求めて」〜
……………坂井 完(京都府立桃山養護学校) ……22
■分科会
*小さな生命「たね」と共に過ごして(幼児) …………………江刺多恵(福島・さくら保育園) ……26
*表現の中に託した思いを大切に(小学校) ……………加藤登紀子(大阪・西山本小学校) ……31
*くらしから生まれ、
   くらしをつくる生活の絵(小学校) 
…………………山室光生(奈良美術教育の会) ……37
*地域と連携した
   中学校の「卒業展」の取り組み(中学校)
    …………………林 栄次(滋賀県・湖東中学校) ……42
*自分の友達を描くようになった
   自閉症のA君(障害児)
 ……阿野美佐子(京都府八幡市特別支援学級) ……48
■実技講座
*自分で新しい色をつくり出せた喜び・色の響き合いを楽しむ
   自然から発見する「水彩絵の具入門」
………………………渡邊智恵子(千葉絵の会) ……54
■新指導要領を考える
*教科として残った図工・美術   ……中谷隆夫(陶芸家・新しい絵の会常任委員) ……59
*「見つめ感じ取る力」で新学習指導要領を読む     ……………………………江渡英之(和光大学) ……65
■新美術館訪問   
梅野記念絵画館 スケッチ大会&アートチャレンジ
     作る・遊ぶ・こわす楽しさ
……………………………江渡英之(和光大学) ……73
■実践報告

*「切り紙貼り絵」味わう色と形の世界
   抽象的表現の可能性を探る その2

………………伊東のぶはる(和光鶴川小学校) ……77
■京都大会をおえて 坂井 完(京都大会事務局長) ……83
■大会参加者の声 ………………………………………編集委員会 ……84
■冬・春合宿研、全国大会案内 …………………………………………………… ……86
■追悼文 …………高木推芳(元杉並絵の会・常任委員) ……88
■付録CD     …………………………………………………… ……88
■事務局通信 …………………………………………………… ……90

あとがき


とびらのことば

「豊かな学び」を求めて

杉本 雅士(美術の教室・編集委員長)

 今年の「新しい絵の会」全国大会(第49回)は京都嵯峨芸術大学において、7月31日〜8月2日の3日間開催されました。子どもたちの「豊かな学び」にとって、絵を描き、ものを作る事は欠くことのできない大切な活動であると考える方々が、全国から集い熱心な学習が行われました。大会の詳しい内容は本文及び付属CDをごらん頂きたいと思いますが、ゆったりと流れる桂川と、嵐山の木立を眼下にした会場での大会は、子どもたちの思いを読み取り、その姿を思い浮かべながらの研究討議にふさわしい会場でした。
 表題『「豊かな学び」を求めて』は、今大会の基調提案の柱です。(基調提案は紙幅の関係で付属CDへの収録となりましたが、是非ご覧下さい。)目先の成果と効率ばかりが強調される教育の現状。その大きな流れの中で、学校においても、家庭においてさえも、子どもたちの人間的な成長が置き去りにされ、阻害されている状況を否定できません。
 読み・書き・算といわれる、基礎的学力の定着・習得は、生きる力を獲得する上で、すべての子どもたちに保証される必要があります。しかし、計算の速さや、知識の量が競わされ、点数化できる学力ばかりが強調されたり、一律の成果が求められたりするとなると、話は全く変わってしまいます。
 「豊かな学び」を保証するために、私たち大人は、教師は何をしなければならず、何をしてはいけないのでしょうか。大きな流れの中にありながら、一歩立ち止まり、少し離れて俯瞰して見る。知恵と勇気が必要なのでしょう。
 今回の指導要領の改定は、教育基本法が改定されて初めての改訂でもあり、大会においても理論講座として設定されました。
 管理強化が進む中、教育行政の方向性を示す指導要領を分析することの重要性は増しています。基調提案においても新指導要領分析に多くが割かれていますし、本文においても、中谷氏、江渡氏から論考を寄せて頂いています。是非ご一読ください。

2008年11月

美術の教室85


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