教師と父母のための美術教育誌新しい絵の会編集・発行
「美術の教室」


93号表紙


B5版 96ページ

カラー2ページ、図版多数、付録CD-ROMつき

年2回 5月、11月発行

購読料 2,000円(年2冊)

郵送料 160円(2冊)

絵の会の総力をあげて編集している美術の教室。本誌があれば、美術教育の今日的課題や実践が読者の手元にとどけられます。






美術の教室93  2012年11月 新しい絵の会編集

目次

とびらのことば




美術の教室93

目次

        

93号の特集

 画材と表現 part1一描画表現を中心に一
        第53回 全国研究大会・奈良大会報告

とぴらのことば …………………………………………杉本 雅士(編集委員長) ……5
■特集
 *「えのぐ はじめの一歩」 ……………………………・鈴木慶子(神奈川県やなせ幼稚園) ……6
 *「個人用絵の具をはじめて使うときの指導」 …………………横山 裕(新しい絵の会事務局 東京絵の会) ……10
 *「楽しんで描ける描画指導」 ……………………………・渡邊智恵子(新しい絵の会事務局) ……14
 *「自由で美しい、色の学びとは」一色の理解から応用まで− …………薮内 好(新しい絵の会事務局研究部 千葉大講師) ……18
 *「透明水彩画の魅力」一紙と絵の具を中心に− ……………………………米山政弘(新しい絵の会全国委員) ……22

 ◆さまざまな描画材

 *「線の世界を楽しもう!」〜ペン画〜 ……………………………川上華絵(和光小学校 美術専任) ……26
 *「カラーペンを使って楽しく描こう」 ………………………………大平陽代(埼玉県桜井南小学校) ……30
 *「クレヨン、色鉛筆、パステルを使って」 …三嶋眞人(新しい絵の会事務局長・神奈川県白浜養護学校) ……33
 *「コンテによる表現」  ……………………………松村理恵(さいたま市常盤中学校) ……37
 *「墨で描く」 …………………………………野々垣実歩(和光鶴川小学校) ……41
 *「いろんなもので描いてみよう」 …………………大重裕紀子(兵庫県加古川市立氷丘小学校) ……44
  *「えっ!!こんなもので、描けるの!?」 ………………………………坂井 完(新しい絵の会全国委員) ……48
■奈良大会報告
 *第53回新しい絵の会奈良大会を終えて「『想像』と『創造』をかみしめた三日間」
…………山室 光生(奈良大会事務局長・奈良美術教育の会) ……52
 *奈良大会記念講演(佐野勝司氏講演)報告「石像文化財を守る仕事を聞いて」 ……………高木堆芳(東京都杉並区・新しい絵の会常任委員) ……54
■実践報告
 *幼児・「原発事故後の福島での生活から見えたこと」〜子供の描画活動を考える〜 ………………………佐藤あい子(福島県さくらみなみ保育園) ……56
 *小学校低学年・「2年生図工の取り組み」 ………………………………橋本 努(八幡市立南山小学校) ……61
 *小学校高学年・「描きながらつながる子どもたち」−「冬のくらし」(5年生)− …………………………入澤佳菜(奈良教育大学付属小学校) ……65
 *高等学校・「ストロークに身を任す快感 それが『自分だ』!起死回生の身体性アート」 …若林 隆(愛知高等学校時間講師・愛荘町まちづくり推進室嘱託職員) ……70
 *特別支援・「どの子にも描く喜びと描く力を」 …………………………徳家直子(奈良教育大学付属小学校) ……74
 *特別支援・「お話しするように表現するよ」−Aさんが歩んだ描画の記録から− ………………………………村井加代子(石川県作見小学校) ……78
■新美術館訪問
 *「未完の大器 寓鉄五郎を見る」岩手県立美術館(盛岡市)寓鉄五郎記念美術館(花巻市)
……………………………………………江渡英之(和光大学) ……84
■2012年教育のつどい報告
 *「美術教育分科会の特徴と概要」
…………………………………………薮内 好(千葉大講師) ……88
■水彩絵具のはなし(連載)
 *「水彩絵の具って、何?意外と知らないその“真実”」
……………………伊東のぶはる(和光小・和光鶴川小学校) ……90
■大会・研究会案内 …………………………………………………………………… ……94
■付録CD …………………………………………………………………… ……96
事務局通信・編集後期



とびらのことば

描画材料と技法を知って楽しく表現

杉本 雅士(新しい絵の会・編集委員長)

『画材と表現』の特集を、本号からシリーズで実施することとなりました。今回はそのpartlとして「描画表現」を中心に構成しましたが、次回以降も「版表現」や「立体表現」等、表現形式ごとに『画材と表現』の内容を設定したいと考えております。
本号では、水彩絵の具による表現にウエイトをおきながらも、様々な描画材料による絵画表現を取り上げました。描画材料や紙などの特徴や魅力を伝えるとともに、その扱い方、それにともなう技巧、技法にも触れて頂きました。画材を知ること、その使い方を知る事がメインの企画ですが、市販の技法書との違いは、当然ですがそこに子どもの姿があることです。
 子どもたちの表現の意欲と力をどうすれば引き出せるのか、どう援助できるか、そのためはどんな画材を、どのように使えば良いのかが、その柱です。 そこで、条件の許す限り、子どもたちとの授業を前提とした展開や、子どもたちの作品の掲載をお願いしました。しかし、その表現方法、指導方法ともに、絵の会に一つの方式といったものがあるわけではありませんから、あくまで「私流の表現」「私流の指導」です。

ですから、部分的には意見の違い、手法の違いも掲載されています。そこが「指導書」との違いでしょうか。表面的な絵作りへの誘惑や、不当な要求に負けず、子供たちをしっかりと見つめ、その声を受けとめながら進めることが共通の指針です。あくまでも目の前の子どもたちが出発点ですから、そこに立って読んでいただければと思います。何か少しでもヒントになるものが載せられていれば幸いです。
 近年、たくさんの新たな画材も販売されています。伝統的な画材と、その技術、技法は、人間の感性と知恵の結晶ですから大切にしたいですし、子どもたちにとっても学ぶものがたくさんあります。しかし、授業には予算の問題もありますし、決定的とも言える時間の制約もあります。憤りはありながらも、まずは少しでも良い取り組みを工夫していくしかありません。制約の中でも、子供たちが楽しく表現し、そして力につなげられるような画材・教材、も探っていきたいですね。
 8月に行われました全国研究大会・奈良大会の様子も、C Dへの収録も含めて報告しており
ます。
 是非ご覧下さい。


    

2012年11月

美術の教室93


戻る

Home

inserted by FC2 system